FOR DAVOS
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プールの底できっとあの子を見つけるよ
鞠をやさしく海に落とす 誰の中にも秤がある
うろこは秋のお空を泳ぎます
アマゾンのビジネスマンたち
初恋は何度でもハイビジョンで
子豚のプリマドンナ
夙にあらしが山に吹く
窓辺に届ける春キャベツ
つぶつぶの帝都
呼吸をあかるく纏めておいで
花のマントは西の国から
苔はわたしの胸にもはこびる
センセイいっつも誤魔化すの
土のところでしゃがむ花
金木犀のとろとろスープ
心をここまでもっておいで
割れた陸地も渡れるように
足をひきずる人が跳んだ
見えないものを頂戴しました
宛名を教えて
電話の向こうでしっぽをふってる
地中の中から悲しみ殺して
錨にもなるだろう、花にもなるだろう
瞳のなかに海が泳ぐ
やつれた掘削機
バターを皮膚で焦がして
航路はバタ足で進め
尾っぽを愛した曲芸師たち
バスの街並み、緑の青よ
封筒いっぱい悲しみ詰めこんで
ジンジャエールの海にいらっしゃい
勤勉くんと優雅ちゃん
手紙にだって日記にだって書けない
ひとりぼっちの宇宙船とお魚たち
ここには風があるよ
井戸の中には星が埋まっている
かたつむりの糸巻き
花々自転車でころがして
やさしい海には骨がある
みずうみ図形のかたちにくりぬくぞ
星も女もきらめくナイトクラブ
「この胸が落ちてきそうな昼に
心の石を鳴らして歩く
わたしとのこと、ロケットで飛ばして
波がかえしてくれたらいいのに
学校だって魚は泳ぐ、会社にだって森は伸びる
クイーンはひとっ走りで恋をする
さらば冒頭の船
あの星のコロニーでお会いしよう
カーテンの裏で悪党がおどる
そのコートのタグに口づけさせてよ
ねずみ色のまばゆさ
人の不幸でご飯三杯
ジンジャーの男
きみはチョコペンで星座をつくる
泳げ大判焼きくん
尾ひれで頬をビンタする
ごはんを食べて、時々泣いて
2・3分後に鍵をかけて
あんよも涙もみんな持って帰ってあげる
骨の白さは波にくだける
山の向こうは淡べにのいろ
初恋は発酵しました
緑の南極
水素と酸素がくちづけするとき
裸足のイカロス
みなが怖れる白亜のトカゲ
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modoru ?
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